沖縄県の外国語対応・外国人のお客様をお迎えする際のポイント
   

外国人のお客様をお迎えする際のポイント


ここでは、外国人旅行者の方をお迎えする際のポイントをいくつかご紹介します。

外国人の方をお迎えする際は、その国の文化や風習、国民性などをよく理解して、お客様の目線になって受け入れていくことが大切です。

もちろん、言葉の壁については、テレビde通訳により十分に対応できますが、たとえばお客様に対するご挨拶は初めの一声ですから、「こんにちは」「いらっしゃいませ」といった程度の『声かけ』はぜひとも率先してできることが望ましいです。

また、商品やサービスを伝えるためのパンフレット、案内板、情報提供などは、お客様のわかる言語のものを用意することがあわせて求められます。

注意点としては、たとえばアメリカ人の方に英語というのは当たり前にわかることですが、中国の方と台湾や香港の方では、同じ中国語(北京語)でも使う言葉が違いますので、そうした国によっての言葉の区別やパンフレット等の活字の使い分けもとても重要なポイントになります。

たとえば中国大陸は簡体字圏ですが、台湾や香港は繁体字圏です。

この違いは、日本人にとっては大した違いではないように感じてしまいますが、簡体字と繁体字では文字の表記はもちろん、発音も大きく異なります。

もしも「繁体字」を使っている台湾の方に、簡体字圏の発音アクセントで挨拶をして、簡体字のパンフレットを渡してしまったら、それはお客様に対して、とても失礼で不誠実な対応になってしまいます。

(たとえば、おはようございます、を簡体字で言えば『早上好』ですが、繁体字では『早安』です)


この件の事例としてご紹介しますと、かつて日本政府が台湾において、観光PR用のテレビコマーシャルを流したことがありました。

このとき、台湾の方々に対して、中国人ナレーターを起用して中国大陸式北京語のアクセントで呼びかける形となってしまったため、「これは中国向けのCMだろう」、「もう見たくない」「日本に行きたくなくなった」といった書き込みがネット上に殺到し、事態を重く見た日本政府側が放送を中止、現地で急きょ収録をやり直し、ようやく騒ぎが収まったといったことがありました。

これは言葉(発音)だけでなく、活字媒体においても、同様のことが起こりえます。

言葉というのは、その国の方をもてなす基となる部分ですし、こうした知識は、その国の方を受け入れる際の心得ておくべき知識であり、マナーであるともいえるでしょう。


案内表記は一か国だけにしない

施設や店内に外国語で案内表記をすることは親切なことですが、注意を促す表記を行う場合、たとえば韓国語でのみ表記をすると、『これは韓国人に対してだけ言っていることだ』と誤解されてしまうことがありますので、日本語、英語、中国語、韓国語での表記をして、特定の国の方に対してだけのものではないという姿勢を示す必要があります。

中国人の観光客の方は、大半が中国語しか話さない現状があります。

中国の方は、来日の大きな目的がショッピングですが、店頭でのアピールや商品説明が中国語でなければ、せっかく購買意欲があっても、購入してもらえない結果となりますので、案内表記、ポスター、パンフレットなどを上手に使い、効果的なアピールを行いましょう。

お客様がどんな対応を喜ぶかということも重要なポイントです。

たとえば、中国の方は特別扱いされることをとても喜びます。
よくテレビで『熱烈歓迎』などと横断幕が掲げられていることを見ることがありますが、あれはたいへん効果的です。
ほかに、ちょっとしたお土産を渡したり、すこしオマケしてあげることをすごく喜びます。

言葉は通じなくても、歓迎している気持ちや、もてなしている姿勢というのは必ず相手に伝わります。
よろこんでお迎えしていることを示すことで、ルールにも協力的になってくれることが多いです。